サウジアラビア、多国籍企業への免税政策により200社以上がリヤドに本部移転か

2023年12月、サウジアラビアは外国企業を誘致し、サウジアラビアに地域本部を設立することを奨励するため、リヤドに地域本部を移転する多国籍企業は、30年間にわたり所得税が免除される税制優遇措置を導入しました。

サウジアラビアは以前、2024年1月1日以降は、サウジアラビア国外に中東の拠点を置く外国企業や商業団体とはいかなる契約も結ばないと発表していました。

2023年末までに200社以上の国際企業がリヤドに地域本部を開設し、サウジアラビアで政府契約を獲得する資格を得ました。 

サウジアラビアの官報によると、対象となる企業は、このイニシアチブの下で30年間、0％の法人所得税率と源泉徴収税を利用することができます。この優遇措置は、地域本部のライセンスを取得すれば、直ちに利用可能となるそうです。

さらに、これらの企業には、サウダイゼーション要件が緩和され、これらの地域本部に駐在する役員の配偶者に対する労働許可証の規定が簡素化されます。

サウダイゼーションとは、さまざまな要素を考慮の上、ある特定の職業をサウジアラビア人に限定し、又は外国人労働力のサウジアラビア人労働力への段階的置換をすることによって、サウジアラビア人労働者の雇用拡大を図ることを目標とするものである。

ジェトロ（日本貿易振興機構）－経済活動・職業及び職務のサウダイゼーション並びにサウダイゼーション比率－

リヤドに本部を移転した企業

●GEヘルスケア社

昨年10月に開催されたグローバル・ヘルス・エキシビションで、米国に拠点を置くGEヘルスケアはリヤドに地域本社を設立することを発表しました。

●IHGホテルズ＆リゾーツ

ホスピタリティ業界の巨人であるIHGホテルズ＆リゾーツが昨年10月、リヤドに地域本社を設立しました。IHGは地域本社の設立に加え、同国内での大幅な事業拡大計画を発表し、中東地域への投資の50％をサウジアラビアに展開するとしました。

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