2024年04月15日掲載
プラントベースフードで健康的な食生活と持続可能な社会の実現を推進するサウジアラビア
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国をあげて食生活の改善に取り組むサウジアラビア
サウジアラビアでは近年、AgriTech(アグリテック)への新たな投資により、植物由来の代替食品がメニューに並ぶようになりました。環境と健康への懸念が高まる中、肉を食べないムーブメントが広がっており、サウジアラビアの官民セクターは持続可能な食糧生産を目指して協力しています。
サウジアラビアは2021年3月にサウジアラビア・グリーン・イニシアチブを発足させ、食料安全保障の強化や持続可能な農業の推進、食のトレンドへの適応に取り組んでおり、国内の農業部門全体の発展にも貢献しています。
目指すのは肉・乳製品なしの食の提供ではなく、動物性食品に代わる健康的な選択肢を消費者に示すこと
(写真:Arab News, Ayla’s Choice)
ほんの数年前までは、サウジアラビアを訪れる旅行者がビーガン寿司や肉なしのシャワルマに舌鼓を打つことなど想像もできなかったでしょう。アグリテックへの新たな投資のおかげで、こうした植物由来の代替食品がメニューにしっかりと並ぶようになりました。
環境と健康への懸念の高まりを受けて、肉を食べないというムーブメントが勢いを増す中、王国の官民セクターは、より持続可能な食糧生産を視野に入れて協力しています。
サウジアラビアの植物性食品ブランドAyla’s Choice社の共同設立者兼ゼネラルマネージャーであるFaisal Al-Sughayer氏は、現地メディアに次のように語っています。(インタビュー記事本文(英語)はこちらから)
「資源を保護し、人間の健康を増進し、食料安全保障を確保し、さらには経済的機会も確保する。これが、私たちが農業でやろうとしていることなのです。私たちの食生活やライフスタイルに、より多くの植物由来の選択肢を意識的に取り入れることで、私たちは前向きな変化に貢献し、より健康的で持続可能な社会を作ることができるのです。」
2021年3月にサウジ・グリーン・イニシアチブが発足して以来、サウジアラビアは、食料安全保障の強化、持続可能な農業の推進、進化する食のトレンドへの適応へのコミットメントにより、大きな変化を目の当たりにしてきました。
グローバル・サプライチェーンの脆弱性を念頭に置き、食品産業の革新と多様化への投資は、国民の食生活のニーズを満たすための自給自足を達成するためのものでもあります。
この背景には、政府の取り組み、新しい技術の進歩、消費者の嗜好の変化があると言えます。
約1年前、サウジアラビアの環境・水・農業省は、植物由来の食品を開発するため、協同組合協議会、サウジ温室管理・農業マーケティング社、Ayla’s Choice社と協定を結びました。
これらの協定により、同省は健康的な食生活の文化を促進し、地元産の高品質なビーガンやベジタリアンの代替食品を提供し、肉や乳製品の代替食品を生産するための先進技術を活用することを目指しています。
これらの契約はまた、農業と販売システムの近代化、食料安全保障の促進、環境の持続可能性の向上、王国の農業部門全体の発展にも貢献するでしょう。
Al-Sughayer氏によると、Ayla’s Choice社はサウジアラビアで初めてMEWA(サウジアラビア環境水農省)から植物性製品の製造ライセンスを取得した企業であり、さらなるライセンス取得と投資機会への道を開きました。
同社の目標は、“完全な肉なし・乳製品なしの食生活を推進することではなく、動物性食品に代わる健康的な選択肢を消費者に提供すること”です。MEWAと共同で開催したワークショップでは、トリュフとオリーブのキャビア、ニンジンベースのスモークサーモンタルトレット、トマトマグロのにぎり、ナスうなぎのにぎりなど、革新的な商品が紹介されました。
「水資源の保全、生物多様性の保全、持続可能な食料システムに焦点を当てた政府主導の作業部会やタスクフォースへの参加など、温室効果ガス排出削減目標の設定など、持続可能性計画イニシアチブのための協力の機会を模索したいと考えています」とAl-Sughayer氏は語りました。
現在のところ、MEWA、経済・計画省、各企業との共同事業が進行中で、最高品質の肉・乳製品不使用食品を確保するための共同事業に着手しています。
当団体について
日本とサウジアラビアのビジネス界の関係を強化・発展させ、両国でのビジネス機会を紹介する事業を展開しています。
専門のプロフェッショナルがワンストップでサービスを提供しています。
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