2024年03月14日掲載
甘い伝統~断食後の特別なデザートがラマダンを盛り上げる~
- 文化
- ラマダン
ラマダン期間中、世界中のイスラム教徒の家庭では、流行り廃りのない伝統的なデザートで、イフタール・スプレッド(断食後初めての食事)に甘さを添えています。そんなラマダンを一層盛り上げる伝統的なデザートをご紹介します。
Logaimat
(写真:Arab News)
Logaimatとは、一口という意味で、聖なる月ラマダン中の定番デザートです。生地を揚げた後、蜂蜜やシロップ、糖蜜に浸し、ゴマやナッツをトッピングします。
この伝統菓子はバグダッドで発展したと考えられており、法的な裁決を下す者が最初の報酬としてこのお菓子を受け取ったことから、バグダッドでは「裁判官の一口」として知られていました。
他の説では、このお菓子はギリシャから伝わり、アレクサンドリアのギリシャのパン屋を経由してエジプトに到着した後、近隣諸国や湾岸地域に広まったとされています。
このサクサクしたデザートは、中東やヨーロッパの多くの国で見られます。トルコ語ではlokma、ギリシャ語ではloukoumadesと呼ばれています。
近年では、ヌテラやロータス・ビスコフなど、現代的な味付けのデザートが人気を博しています。
Qatayef
(写真:Arab News)
サウジアラビア、エジプト、レバント諸国で人気のあるQatayefは、白いチーズやナッツが入ったパンケーキです。揚げたり焼いたりして、シロップや蜂蜜をかけて食べられます。
このカリカリでリッチなデザートは、クリームやクルミ、ピスタチオを添えて温めて食べるのが最高です。
Kunafa
(写真:Image by KamranAydinov on Freepik)
アラブの伝統的なデザートで、紡いだ生地に砂糖シロップ(アター)を染み込ませ、クリームやチーズを重ねたもの。
クナファの発祥はレバント地方で、現在のエジプトに伝わったのは10~12世紀のファーティミド朝時代と言われています。
この甘いデザートにはハードタイプとソフトタイプがある。ハード・クナーファはサクサクした食感で、細切れのフィロ生地(非常に薄く、イーストを含まない生地)で作られている。ソフト・クナーファは、セモリナ生地(デュラム小麦から作られた生地)をすりつぶして作られます。
このよく知られたデザートは、ローズウォーターとオレンジの花の香りがします。温かいうちに、砕いたピスタチオを添えて食べるのがベストです。
Honeycomb bread with cheese
アラビア語で蜂の巣と訳されるKhailat nahalカイラット・ナハルは、チーズを詰めたパンをシロップに浸したイエメンのデザート。この甘じょっぱい珍味デザートは、温かい紅茶との相性が抜群です。
Maqshush
(写真:Arab News)
マクシュシュはサウジアラビアの伝統的なデザートで、そば粉のパンにギー、蜂蜜、ナツメヤシ糖蜜、砂糖などをかけて食べられます。地元の人々は、寒くて雨が降っているときに、このおいしいデザートを食べるそうです。
2023年、マクシュシュはサウジアラビアの国民的デザートに選ばれました。
Dates
デーツはサウジアラビアの象徴です。家庭でも、オフィスでも、あらゆる種類のイベントでも、アラビック・コーヒーと一緒に提供されるように、この果実は王国のおもてなし文化に不可欠なものです。
聖月には、デーツはイフタールの食卓の主食となります。多くのイスラム教徒は、預言者ムハンマドがしたように、デーツ3粒とコップ1杯の水を食べて断食を終了します。
200種類以上の品種から選べるデーツには、さまざまな風味、食感、色、甘さのレベルが存在します。
デーツはまた、聖月には多くのデザートに使われ、mammoulクッキーやもちもちのデーツ・プディングを作ります。また、ドライフルーツやピスタチオ、クルミ、アーモンドを詰めたり、チョコレートでコーティングしたスイーツも有名です。
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