PIF、地域社会とのパートナーシップによる農業とエコツーリズムに特化したDan Companyを発表

公共投資基金（PIF）は今月、アグリツーリズムとエコツーリズムを専門とする「Dan Company」の設立を発表しました。同社は、サウジアラビア全土の都市を中心に、魅力的な自然や農業景観を持つユニークな観光プロジェクトを開発する計画の1部で、芸術、工芸品、郷土料理、文化など、サウジアラビアの特徴的な地域文化や伝統と訪問者が十分に交流できるような体験を提供するために、地域社会を巻き込むことを目指しています。

「アグリツーリズム」とは伝統的な農業に関連した訪問者の体験のことで、「エコツーリズム」とは自然を体験し、環境への影響を最小限に抑えることに焦点を当てたものです。

（写真：PIF）

Dan社のプロジェクトはまた、地域社会の実現者として農家や観光ロッジの運営者にフランチャイズを付与し、自らの施設の設立に必要なトレーニングや知識を提供することで、サウジアラビアや海外からの観光客に新たな体験を提供することを目指しています。さらに、民間部門に投資機会を提供し、直接的・間接的な雇用機会を創出する予定です。

Dan社の最初のプロジェクトはサウジアラビア東部のアル・アハサ地域。エコリゾート、アグリリゾート、アドベンチャーリゾートの3つのリゾートそれぞれが観光分野のニッチ市場に対応し、多様な観光客の希望に応えるようデザインされた特別な体験とサービスを提供します。

アグリツーリズム・リゾートは、米とナツメヤシの産地として特に有名なアル・アハサのユニークな農産物を祝うものです。このリゾートでは、季節ごとの農作業、収穫、農産物の調理を通じて、大地や自然と手をつなぐさまざまな体験を提供し、畑から食卓までの体験を観光客に提供します。

一方、エコリゾートとアドベンチャーリゾートはともに、風景とつながり、触れ合う体験を提供することに重点を置いています。エコリゾートでは、二酸化炭素排出量の少ない地元の素材を利用し、地域の動植物を保護することができます。一方、アドベンチャーリゾートでは、乗馬、星空観察、近くの岩山登山など、魅力的で環境に優しい体験を提供する予定です。

PIFの現地不動産ポートフォリオ部門の共同責任者であるKhalid Johar氏は、「Dan Companyの設立は、観光業をさらに強化するというPIFの戦略の一要素を凝縮したもので、経済発展を後押しし国の経済成長に貢献するでしょう。同社は、持続可能性を統合し、自然を受け入れる斬新なビジネスモデルを運営によって、民間セクターと地元農家をアグリツーリズムとエコツーリズムに巻き込んでいくのです。Dan社の設立は地域社会における新たな雇用機会の創出と、訪問者を魅了し楽しませるユニークな没入型体験の促進に貢献するでしょう」と述べています。