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2025年03月04日掲載

サウジアラビア ラマダン・ラッシュに備える各企業

食品・飲料からeコマース、ホスピタリティに至るまで、サウジアラビア全土の企業が1年で最も期待され、利益を生む時期であるラマダンに向けて、新しい商品ラインアップやマーケティングキャンペーンを準備しています。

Amazon社のサウジアラビア・オペレーション・カントリー・マネージャーであるNausherwan Hafeez氏は、ラマダン期間中は米や油などの主食の需要が高まると語りました。

同社はラマダン・ボックスと名付けた商品ラインを導入し、イフタール(断食明けの食事)に欠かせないアイテムを揃えています。顧客はこれらの箱を購入するか寄付するかを選ぶことができ、Amazon社は地元のフードバンクに配達するとHafeez氏は述べました。

一方、小売業でも需要が高まっています。 Economy Saving Centerのセールス・マネージャーであるMohammed Majid氏によると、ジェッダを拠点とするこの店舗では、ラマダンに向けてすでに売上が70%増加したといいます(2月末時点)。また、照明や壁掛けからティッシュボックス、皿、カップに至るまで、ラマダンをテーマにした様々な商品を導入し、地元ブランドの商品も取り揃えています。

インターネット販売では、手作りの礼拝用マット、数珠、コーランスタンド、スカーフを販売するオンラインショップの創業者、Saleha Ameen氏は「ラマダンを控えたこの2週間で、オンラインショッピングが40%も増加していることに気づきました。カスタマイズされた祈祷用マットの注文が顕著に増加しており、顧客は数珠にパーソナライズされたデザインや象徴的な文字を求めています」と語っています。

Soma社を含む地元の食品ブランドでは、特にイフタールの際によく食べられるブドウの葉、ファッテ、ムサカン(Musakhan)の注文が大幅に増加していると言います。

Soma社の創業者であるNoura Abdullah氏は「ラマダンは当社にとって最も忙しい月であり、イフタールの際に人気のあるブドウの葉を使った料理の売上が伸びています。生産を管理し、この需要増に対応するために、私たちは業務を最適化し、ピーク時期を予測し、製品の品質を維持しながら大量生産に対応できるようにするための革新的な技術とデータ分析に依存しています」と語っています。

サウジアラビアの著名な食品ブランドGoody社が所有するデジタル・プラットフォームGoody Kitchenも、ラマダン期間中に消費者とつながるための戦略を適応させています。

Goody Kitchenのブランド・エクスペリエンス・マネージャーであるNoha Baik氏によると、同社はレシピと「食べ物、家族、伝統にスポットを当てたストーリー」を掲載したラマダン・マガジンを発行したといいます。 また大手ホテルも需要増に対応する準備を進めています。


(写真:ザ・リッツ・カールトン・ジェッダの様子/Arab News)

ザ・リッツ・カールトン・ジェッダの総支配人であるVipin Khattar氏は、「今年はイフタールを充実させ、サウジアラビアの伝統的な料理を提供し、ラマダンの価値観を反映した雰囲気を作ることに重点を置いています」と述べました。

一方Movenpick Hotel Tahlia Jeddahの総支配人であるMonther Abou Alssil氏は、同ホテルではイタリア風にアレンジしたイフタールメニューを提供し、チャリティーイベントを開催していると述べました。

「プーリア出身のイタリア人シェフが考案したイフタールメニューで、イタリアのプーリアの伝統にインスパイアされた料理体験を提供します。メニューには、手作りのオレキエッテ・パスタ、フォカッチャ・バレーゼ、新鮮なシーフードなどの伝統料理が並びます。」

「私たちは、このラマダンの寛大さとコミュニティの価値を反映して、私たちと一緒に断食を破るために特別なニーズを持つ個人を招待するためにチャリティーイベントを開催する予定です」と同氏は語ります。またホテルは 「永続的な接続を作成する 」に焦点を当てていると付け加えました。

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