タイフのバラ農園、世界的な香水生産拠点に成長

タイフの山岳地帯にある有名なバラ農園は、主要なフレグランスの生産拠点となっており、年間5億5000万本以上の花を生産し、数百万ドル規模の経済を動かしています。
270ヘクタールに及ぶ910のバラ農園は、約114万本のバラを育てていると言います。

3月から4月にかけて、万華鏡のような花びらが段々畑に咲き乱れ、70を超える工場や研究所に供給され、80を超える人気の高い派生品が抽出・生産されます。

（写真：alshareefou）

この香り豊かな農作物は、山岳地帯を世界的なバラの首都に押し上げ、84,450本のバラが入ったバスケットでギネス世界記録を樹立しました。

「これらのバラは、私たちの地域の伝統と競争力を象徴しています」と、環境・水・農業省のマッカ地方支局のMajid Al-Khalif支局長は語り、フェスティバルやイベントを通じて各地域の農業の実力を紹介する同省の献身的な姿勢を強調しました。

また同氏は「このような取り組みは、地元産の農産物を宣伝するだけでなく、農家間の知識交換を促進するものでもあります」と述べたうえで、こうしたイベント、特に観光客の関心が高いバラ祭りを成功させるために、地元自治体との協力が極めて重要な役割を果たしていることを認めています。

来場者は、バラの蒸留工程を体験したり、セミナーやワークショップに参加したりと、タイフローズ愛好家に合わせたアクティビティを楽しむことができます。
タイフ地方の環境・水・農業省事務所のHani bin Abdulrahman Al-Qadi所長は、60以上の農園と農園を経営する家族が参加し、5日間にわたって生産物を紹介するバラ・フェスティバルの意義について語りました。

Al-Qadi氏は、「リーフ」とも呼ばれる持続可能な農業農村開発プログラムが、バラの農業部門を強化することを目的とした重要なイニシアチブであると述べました。このプログラムは、バランスのとれた農村開発戦略を目指し、重要な農作物の生産性を高めることに重点を置いています。また、自然の農業資源と水資源の最適かつ持続可能な利用を確保しながら、農村地域全体の農業生産の多様化を目指しています。
タイフにある同省の事務所内には、タイフローズのための専門部署が設置されています。さらに、苗木の組織培養増殖の採用と、栽培を促進するための協同組合の形成もリーフの目標の一部です。

サウジアラビア農務省は、バラ農家の生産性を向上させるための近代的技術の指導・教育に積極的に取り組んでいる、とAl-Qadi氏は説明しました。
昨年、サウジアラビアとブルガリアの共同協力のもと、バラ農家の選抜グループがブルガリアに派遣されました。この取り組みは環境・水・農業省によって組織され、知識交換を促進し、農民の技術を向上させ、バラの栽培、蒸留、医療や化粧品への様々な応用における開発を促進することを目的としていました。

タイフの農務省事務所は、バラ栽培の生産性を向上させるため、地元農家への重要な支援サービスに積極的に取り組んでいます。これらのサービスには、農業指導、農業用段々畑の修復イニシアチブ、タイフローズ栽培農家に特化した雨水利用計画などが含まれます。

持続可能な農法の重要性を強調する同省は、小規模なバラ農家が最良の農法を受け入れ、実行するよう奨励し、バリューチェーン開発アプローチの一環として、先端技術の活用やエッセンシャルオイル抽出を含むバラ生産技術の最適化に関する貴重な見識を提供している。