【進出情報】アメリカの資産運用会社

（写真」：サウジアラビア Municipalities and Housing省）

PIF傘下のSaudi Real Estate Refinance Company（SRC）は、ニューヨークで世界最大規模の資産運用会社であるBlackRock社と覚書を交わしました。この合意は、王国の不動産金融市場プログラムを発展させ、不動産セクターにおける資本市場への機関投資家の参加を増やすことを目的としています。

サウジアラビアMunicipalities and Housing省のMajed bin Abdullah Al-Hogail大臣が米国を公式訪問中に、閣僚代表団が都市開発、建設、建築、金融、不動産開発の分野におけるサウジアラビアと米国のパートナーシップを強化する方法を探るため、MoUに調印しました。SRCのCEOであるMajeed Fahd Al-Abdul Jabbar氏と、BlackRock社中東地区マネージング・ディレクター兼BlackRock Saudi Arabia CEOのYazeed Al-Mubarak氏が、BlackRock社長Robert Kapito氏の立ち会いのもと、協定書に署名しました。

MoU締結の目的

この覚書は、サウジアラビアにおける不動産リファイナンス市場プログラムの開発を加速し、国内外の資本市場チャネルを通じて拡大することを目的としています。また、債券市場を通じた資金調達源の多様化を図ることで、不動産金融市場の安定性を高め、ビジョン2030の主要な実現要素である住宅・金融セクター開発プログラムの目標達成に貢献することを目指しています。

SRCのCEOであるMajeed Al-Abduljabbar氏は「ブラックロックとの新たな契約は、規制当局と協力し、スケーラブルで規制の整った枠組みを確立し、不動産リファイナンスに関連する証券への魅力的な投資機会を創出することで、王国の不動産リファイナンス市場への国内外の投資家の参加を拡大するための当社の継続的な取り組みの一環です。

「我々はまた、不動産金融セクターの成長に伴い、国際的な機関投資家を誘致し、このセクターにおける投資家の幅広い基盤を発展させ、国際基準と現地の機会を統合し、より発展的で革新的なセカンダリー不動産金融市場を発展させるために国際的な経験を採用することを目指しています。これにより、経済の多様化が促進され、ビジョン2030の目標の達成に近づきます」と述べています。

BlackRock社中東地区マネージング・ディレクター兼BlackRock Saudi Arabia CEOのYazeed Al-Mubarak氏は、「BlackRockはSRCと提携し、サウジアラビアの住宅関連資本市場の発展に貢献できることを光栄に思います。SRCは、サウジアラビアの銀行や住宅金融会社向けに住宅ローンの借り換えソリューションを開発するパイオニアです。私たちは、国際的な投資家がこの発展途上にある質の高い固定資産クラスに参加できるようにすることを目指し、不動産融資を前進させることを楽しみにしています。

「BlackRockは、イノベーションと顧客ソリューションに焦点を当てた、住宅ローンに特化した債券運用会社として設立されました。そのため、この重要なビジョン2030構想の一翼を担い、資本市場を拡大する戦略的パートナーであり続けることを光栄に思います。今年、私たちはBlackRock Riyadh Investment Management（BRIM）を立ち上げました。これは、リヤドを拠点とする投資チームによって運用され、サウジアラビア市場向けに、公的市場と私的市場の両方を含む、さまざまな資産クラスの投資戦略を網羅するものです」と語っています。

Saudi Real Estate Refinance Company（SRC）は、ビジョン2030の下での住宅計画の目標達成を目指した政府のイニシアチブの一環として、PIFによって2017年に設立されました。同社は、住宅不動産金融市場に流動性を注入し、その継続性と安定性を確保することで、住宅システムを支える基本的な柱としての役割を果たしています。同社はまた、サウジアラビア中央銀行から不動産リファイナンス分野の営業許可を取得しています。