2024年03月07日掲載
サウジアラビア、1億ドルの映画ファンドを発表 エンターテインメントを後押し
- 文化
サウジアラビアの映画市場への進出は、国民が映画を見るためにバーレーンやアラブ首長国連邦まで出向かなければならなかったほんの数年前には考えられなかったことでしょう。王国全土で劇場がオープンし始め、市場が再スタートしたのは2018年になってからです。
紅海基金(Red Sea Fund)、NEOM、文化開発基金(Cultural Development Fund)が国内の映画産業を成長させ、映画製作者を惹きつけるための資金を提供するために新たな動きを見せているため、王国はエンターテインメント部門をさらに一歩進めようとしています。
この追い風を受けて、サウジアラビアの投資会社MEFIC Capitalは、国内の映画産業に投資するために1億ドル(3億7,500万SAR)の基金を設立することを発表しました。MEFIC CapitalとRoaa Media VenturesのパートナーシップによるSaudi Film Fundは、主要な国際的スタジオと協力し「サウジアラビアの文化と価値観を反映したコンテンツ」を提供していく予定です。
この契約では、Roaa Media Venturesが技術パートナーを務め、MEFIC Capitalがファンドを管理を行います。
●活気づくサウジアラビアの映画産業
サウジアラビアの映画製作市場は著しい成長を遂げており、年間成長率は25%を超えています。サウジアラビアは、文化省のイニシアチブと、同国のビジョン2030の一部である「クオリティ・オブ・ライフ・プログラム」によって、アラブ世界最大のクリエイティブ・コンテンツと映画コンテンツの消費市場となっています。
サウジアラビアの映画産業の復興は、公共投資基金(PIF)とその5,000億ドルの旗艦事業であるNEOMイニシアチブによって支えられています。
2月15日にサウジアラビア全土の劇場でプレミア上映された『Within Sands』は、NEOMで初めて撮影され、オール・サウジアラビアのキャストが出演した、サウジ映画における重要なマイルストーンとなりました。
サウジアラビアは2019年に紅海国際映画祭を設立し、2023年にはカンヌ国際映画祭で製作インフラと映画産業投資のための2つの基金を発表しています。
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