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2023年06月21日掲載

サウジアラビアの紅茶専門職人が、映画スターとして新たな一歩を踏み出す

サウジアラビアの紅茶職人が、映画スターとして新たな一歩を踏み出しました。

東部州カティーフ総督領ジャールーディーヤの農村で育ったJafar Al-Jaroudi氏は、サウジ映画祭(Saudi Film Festival)で飲み物を提供しているときに才能を見出され、短編映画の題材にされました。

彼は2003年のイラク旅行で紅茶作りの才能に目覚め、地元のハーブを混ぜて、伝統的なブラックレモン、イラクスタイルのレッド、シナモンティーなど、人気のブレンドを作り始めました。また、サウジアラビアのコーヒーも得意としています。

お祭りや結婚式などのイベントで何年も軽食を提供してきたAl-Jaroudi氏は、友人のSamar Albayat氏から、2016年の第3回映画祭で彼の飲料を紹介するよう打診を受けました。

Albayat氏はこう語っています。
「Jafar氏は、誰にでも愛と幸福感をもって接する特別な男で、それが彼の一番の魅力です。しかも彼は最高のお茶とコーヒーを淹れてくれます。彼の作る一杯一杯は、愛情を込めて作られていることがわかります。ルミ(ブラックレモン)ティーを作るときは、いつも丁寧に話しかけているそうです。魂を込めて作っているのです。」

Al-Jaroudi氏は、「友人からの誘いが、私がフェスティバルに参加するきっかけになりました。サウジアラビアのコーヒーに、うちのナツメヤシの木から収穫したデーツを添えるなど、軽食もしっかり持っていくようにしました」と言います。

彼は第8回映画祭で俳優やゲストにサービスを提供した際、サウジアラビアの作家・小説家であるSaad Al-Dossari氏にお茶の淹れ方を賞賛されました。

「Saad氏は私に、『第9回サウジアラビア映画祭が開催されるまでに、あなたを題材にした映画を作らなければならない』と言ったのです」とAl-Jaroudi氏は言います。

そして翌年、映画祭の最終日にBraira Al-Azizia Resortで「The Night Maker」が初上映されました。Mohammed Al-Faraj氏が監督したこの作品は、Al-Jaroudi氏の物語を記録したもので、彼の息子であるKhalil氏もキャストの一人として参加しています。

Al-Faraj監督は「Jafar氏が映画祭にもたらすエネルギーと雰囲気が大好きです。彼のやることはとてもクリエイティブです。彼は、砂糖、紅茶、水、火を使う錬金術師のような存在です。それについてショートフィルムを作ったらいいのではないかと思ったのです。映像も彼のやることに似ていて、いろいろなものを組み合わせて編集して最終的な結果を作り出しているのです」と語りました。

Al- Jaroudi氏は、感謝の意を込めて、映画祭チームからゴールデンパルム賞を贈られました。
彼は「この賞を受け取ったとき、私の心は躍りました。毎年、映画祭からもらったバッジやカードは、その美しい瞬間を思い出すために保存しています。2016年にもらった招待状とバッジは今でも持っています。映画の試写会では、思わず涙目になりました。妻、娘、息子がいなければ、このようなことはできなかったと思います」と語りました。

さらに「お茶を淹れるときの頭の中は、幽玄の世界です。お茶を淹れるとき、私は大きな喜びを感じるのです。2003年にイラクを訪れて以来、私は一度もその場しのぎでお茶を淹れたことはなく、いつも喜びと完全な誠実さをもってお茶を淹れています。お茶を淹れるときは、自分の知っていること、自分の文化で親しまれていることにこだわります。私が絶対に譲れないのは、シンプルであることです。私は、自分が好きなもの、そしておいしく淹れる自身があるもの、つまりカタフィ文化のハーブドリンクを使うのです」と付け加えました。

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