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2023年01月31日掲載

ジェッダで初の「Islamic Arts Biennale」を開催

1月22日夜、ジェッダ*1のキング・アブドゥルアズィーズ国際空港の西側ハッジ・ターミナルは、期待に胸を膨らませる人々で埋め尽くされていました。
この人々は、毎年このターミナルを利用してメッカに向かうハッジ巡礼者ではなく、王国が主催する初の
「Islamic Arts Biennale」の開催を契機とした、イスラム芸術の世界へ向けた新たな航海の始まりを期待する人々です。
*1 ジェッダ:サウジアラビア西部のメッカ州にある紅海に臨む都市で、首都リヤドに次ぐ大都市。

2年に一度開催されるこのイベントは、多くの新作や未公開作品を含み、サウジアラビアや同国の芸術団体でこのイベントの主催であるディリーヤ・ビエンナーレ財団にとってだけでなく、1976年にロンドンで開催された「イスラムの世界」フェスティバル以来、大規模な国際展がほとんどなかったイスラム美術のレガシーにとっても、歴史的瞬間となりました。

ジェッダで開催される「Islamic Arts Biennale」は、イスラム教の発祥地であるメッカに近い場所で、イスラム芸術の遺
産を称え、過去・現在・未来の対話の場として、サウジアラビアと世界中から集まった60名の著名・新進アーティストによ
る現代アート作品と、60以上の新しい展示品、280点以上の歴史的芸術品で構成されています。

この展示は、アラビア語で「最初の家」を意味する「Awwal Bait」というテーマのように、イスラム発祥の地におけるイス
ラム芸術の美と遺産を称えるという点で、啓蒙的、神秘的、啓発的な効果があります。

「Islamic Arts Biennale」の開催は、世界の様々な機関による努力の結晶です。アテネのベナキ博物館、オックスフォード大学の科学史博物館、パリのルーヴル美術館、ロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館など、イスラム美術に関心を持つ国際的な一流機関から貸し出された芸術品とともに、二聖モスク総主事庁を含む18以上の国内外の機関が参加しています。

展示の構成は、4つのギャラリーと2つの展示館に分かれており、イスラムの日常的な儀式やハッジに関する作品が展示されています。これらのセクションは、世界中のイスラム教徒の精神生活に関する個人的および集団的な感情を喚起することを意図しています。

また、外にはメッカとメディナの展示館があり、二つの聖なるモスク、マスジド・ハラームとメディナのフジラ・アル・シャリファからの資料が展示されています。ここでは、預言者モハメッドとその信奉者が迫害から逃れるためにメッカからメディナへ向かった最初の旅に焦点をあてています。展示品は、歴史的なものと現代のものが混在しており、イスラム教徒の巡礼とその後の帰路から生じる普遍的な帰属意識に光を当てています。

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