【進出情報】アラブ首長国連邦の銀行

ADCBがサウジアラビアの銀行免許を取得、地域拡大を推進

アラブ首長国連邦（UAE）のアブダビ商業銀行（以下ADCB）は、サウジアラビアの閣僚理事会から原則的な認可を受けた後、最終的な規制当局の承認を経て、リヤドに支店を設立すると発表しました。

ADCBは声明で、サウジアラビア中央銀行（SAMA）が発行する外国銀行支店免許の下、法人・機関投資家向けに融資や運転資金ソリューションを含む包括的なサービスを提供すると述べました。

ADCBグループCEOのAla’a Eraiqat氏は「サウジアラビアの中央銀行（SAMA）が発行する外国銀行支店免許の下、融資や運転資金ソリューションなど、法人・機関投資家向けの総合的なサービスを提供します。この地域の主要金融機関として、ADCBは活気あるサウジアラビア経済で事業を展開するお客様をサポートする体制が整っています」と述べました。

続けて「当行は、地域全体における当行の関係の強みを活用し、企業の成長にとってプラスとなり、貿易と投資の流れにとって信頼される促進者となることに専心しています」と語りました。

アブダビに上場している金融機関は、ADCBは強力なバランスシートとコーポレート・バンキング能力を活用し、地域の経済成長に貢献しながら、拡大する顧客基盤をサポートしていると述べています。

【ADCBの成長戦略】

2024年1月17日現在の時価総額が646億Dhs（約2兆6000億円）となったADCBの9ヵ月間の純利益は、前四半期比8％増、前年同期比24％増となった純利息収益の加速度的な拡大により、24％増の58億Dhs（約2300億円）と急増しました。

ADCBは昨年11月、UAEの2050年までのネット・ゼロ目標に沿い、持続可能な金融へのコミットメントを3倍の340億ドルに増やしながら、気候変動対策への融資にコミットする130以上の世界的な銀行で構成されるネット・ゼロ・バンキング・アライアンス（NZBA）に加盟しました。

2021年以降、同行はグリーンボンド、持続可能性連動融資、再生可能エネルギー・プロジェクト融資、グリーンローンなどを通じて、64億Dhs（約2500億円）以上の持続可能性ファイナンスを調達・促進してきました。