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2022年11月01日掲載

サウジアラビア皇太子、都市開発を目的に新会社設立

サウジアラビアの皇太子が、12都市の市街地開発を目的とした新会社を立ち上げ

サウジ・ダウンタウン・カンパニー社は、小売、観光、娯楽、住宅などの主要分野で新たな投資機会の創出を目指します。

サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子は10月3日、王国内の12か所の都市中心部や複合施設にエリアを建設・開発する「サウジ・ダウンタウン・カンパニー(SDC)」を立ち上げたと、サウジアラビア現地メディアが報じました。

公共投資ファンド(PIF)の一部である新会社は、インフラの強化や民間企業や投資家との戦略的パートナーシップの構築に向けて取り組むと、現地メディアは述べています。

同社は小売、観光、娯楽、住宅などの主要な経済分野において、新たなビジネスや投資の機会を創出することになります。

12都市とは、メディナ、アル・コバール、アル・ハサ、ブライダー、ナジュラーン、ジーザーン、ハイル、バーハ、アラー、タイフ、ドゥーマト・アッ=ジャンダル、タブークです。

「SDCは、全プロジェクトで1,000万平方メートル以上の土地を開発し、サウジアラビアの多様な地域文化や伝統的な建築モチーフを取り入れたモダンな観光地を創造するとともに、すべてのプロジェクトで最先端技術を駆使します」と現地メディアは述べています。

世界一の石油輸出国であるサウジアラビアは、2021年のコロナウイルスによる景気後退の影響から回復した後、今年は原油価格の上昇により力強い経済成長を記録しています。

同国の統計総局によると、第2四半期の経済成長率は12.2%で、当初の予想を上回り、過去10年以上で最も早い拡大を記録しました。

国際通貨基金(IMF)は7月に発表した世界経済見通しで、2021年に3.2%成長した後、今年は7.6%拡大すると予想しています。

IMFは8月に、王国は今年、世界で最も急速に経済成長する国の1つになる可能性があると発表しました。

PIFは、アラブ世界最大の経済を多様化し、石油への依存を減らすという王国のビジョン2030計画の中心に位置しています。

昨年発表された5カ年戦略のもと、PIF は運用資産を2倍以上の1兆700億ドルに拡大し、2025年までサウジアラビアの経済発展に毎年400億ドルを投じることを目標としています。

過去数年間で、10の新分野を創設し、30以上の新会社を設立し、サウジアラビア国内で33万1千人の雇用を創出し、資産を3倍以上に増やしています。5カ年計画では、国内中核戦略の一環として、13のセクターに注力する予定です。

SDC を通して、政府系ファンドは王国内の様々な都市で、地域経済を強化するような貿易や投資の機会を増やすことを目指します。

「また、これらのプロジェクトは、民間部門に新たな機会を提供し、地域住民に新たな雇用機会を創出するとともに、起業家や企業の起業・事業拡大を支援するための知識や専門性を現地化することにも貢献します」と現地メディアは述べています。

同社の戦略は、経済の多様化を促進し、石油以外の国内総生産の成長に貢献できるような有望なセクターの能力を地元で引き出し可能にするというPIFの取り組みと一致しています。

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